アクティブ・レンジャーの選考決定!

NATUAL NEWS  2005.5.26


 国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担うアクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)を本格的に導入するため、4月6日から公募により募集したところ、全国から約千人の応募があり、選考の結果、自然保護官の補佐役として活躍が期待される60名の方の採用を決めました。
 6月1日には11ヶ所の自然保護事務所で辞令を交付し、国立公園や野生生物の重要な生息地など、全国47地区でアクティブ・レンジャーが活動を開始します。
 

速報
 環募集及び選考の経過

(1) 募集の内容
・ 「世界自然遺産地域」、「広大な山岳部・海岸部」、「希少種生息地・湿地」の保全強化を重視して、国立公園など全国47地区に計60名程度の配置を計画。
・ 11ヶ所の自然保護事務所単位に配置予定地区の業務内容を示し、公募により広く募集。(応募期間:4月6日〜4月22日の17日間)

(2) 応募の状況
・ 全国からのべ1,137人と千人を超える多数の応募があった(資料1)。複数事務所への応募の重複を除いた実応募者数も993人とほぼ千人に達した。
・ 全国各地(海外も含む)から、20代を中心に様々な年代にわたる方々(18歳〜73歳)が応募。男性応募者が女性応募者のおよそ3.5倍(資料2)。
・ 大学卒の方が多いが、専門学校や高校卒などの方も応募され、また現職のある方、就職前の方、転職先を探している方など、様々な経歴の方が応募された。

(3) 選考の方法
・ 履歴や小論文による書類審査(一次選考)及び面接(二次選考)により選考(面接対象者はのべ276人)。
・ 「専門的な知見」、「野外での活動経験」、「現地業務を行う体力や熱意」などの点で、対象地区の自然保護官の補佐役として最も活躍が期待できる方を選考。

選考の結果
・ 選考の結果、採用を決定した60名の氏名、配置地区等を資料3に示す。
・ 採用決定者の男女別・年代別の人数は次の表のとおり。
男性と女性の割合はおよそ半々。年代は20代、次いで30代が多く、年齢は19歳から65歳にわたる。

    男性  女性   合計
10代      1人    1人
20代 17人  18人   35人
30代 10人   9人   19人
40代  2人   2人
50代  1人   1人
60代  2人   2人
合計  33人 27人   60人

・ 採用決定者の経歴をみると、「大学や専門学校で自然系を専攻」、「野生生物などの調査研究経験」、「自然環境の保全管理や自然ガイドなどの業務経験」、「環境調査会社などで調査・データ解析を担当」、「豊富な登山やアウトドア経験」、「NPO活動を通じた自然環境との関わり」、「学芸員、獣医師、自然体験活動の指導者などの資格を取得」、「海外での調査研究や保全活動、技術協力の経験」など、多彩な知見、技術、経験を有している。
・ 大学(大学院)卒の割合が約85%、専門学校・高校等卒の割合が約15%。
アクティブレンジャー 【英】Active Ranger(和製英語)

用語解説


国立公園の現地管理業務を行う環境省の自然保護官(レンジャーといわれる)の補助員。国立公園利用者の指導など、主として野外の現場業務を行う。
環境省の自然保護官が会議や許認可指導などの室内業務に終われ、自然保護地域の現場で行うパトロールや利用者指導等の業務に手が廻らないため、自然保護官の補助員を特別に雇用し、現場に配属することにより国立公園の現場管理業務を充実させようとするもの。2005年度から約60人の雇用を予定している。


 
 
【5月26日  ネイチャル 編集部】


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