哺乳類の国勢調査の結果発表!
NATUAL NEWS  2004.12.14


 

第6回自然環境保全基礎調査

 環境省生物多様性センターは、緑の国勢調査を実施し、シカやカモシカなど中大型哺乳類の生息状況調査の結果を2004年12月10日までに報告書にまとめた。
調査結果として、「ニホンジカ(24%→42%)、カモシカ(17%→29%)を始め、いずれの種においても、分布域の拡大傾向が見られる。」 一方、「ツキノワグマやサルについては、西中国などにおいて、分布域が孤立している地域がある。」ことが確認された。



・ 対象種 : ニホンジカ、カモシカ、ニホンザル、ツキノワグマ・ヒグマ、イノシシ、キツネ、タヌキの中大型哺乳類7種(報告書には、アナグマも合わせ8種について記載)
・ 調査手法 : 都道府県ごとに、鳥獣保護員、森林組合員、狩猟者等の野生動物の生息状況に詳しい者から、目撃情報等を聞き取り調査等をするとともに、現地調査や既存文献で情報を補足した。
・ 情報数等 : 情報総数約39万件(前回約20万件)、聞き取り対象者約1万8000人(前回約4万5000人)

調査結果
「全国分布メッシュ比較図」の作成及び第2回基礎調査(1978年)との比較
 収集されたデータは、5kmメッシュ(約5km×5km)を1区画単位とする全国分布メッシュ図として集計した。さらに、第2回調査と今回調査を種ごとに比較し「全国分布メッシュ比較図」(別紙資料参照)を作成した。

結果としては、対象種の目撃情報があった区画の率が、ニホンジカで24%から42%、カモシカで17%から29%、ニホンザルで13%から20%、28%から34%、ツキノワグマで28%から34%、ヒグマで48%から55%、イノシシで30%から39%、キツネで58%から67%、タヌキで59%から66%とすべての対象種で分布域が拡大したことが報告されたが、一方で西中国や四国のツキノワグマや東北地方のサルについて、分布域が孤立している個体群があることも指摘された。

全国分布メッシュ 以下で哺乳類比較図を参照できます。
(ニホンジカ・
カモシカ・ニホンザル・クマ 別分布)
http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=6252&hou_id=5533


                              12日環境省発表

 
 
【12月14日  ネイチャル 編集部】


NATUAL TOP